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21/11/07 ユメモナクオソレモナク
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なんと初の村上春樹。短編集にして、これは奇譚なのか?と首をひねりたくなるような物ばかりを集めた一冊。
昼飯を買おうと購買に行ったところ、昼飯と同じぐらいの値段で売っていた本。

買う→読む→放り投げる→どこにあるかわからな~い

という俺の所有する本にありがちなパターンを経てしまい、現在部屋のどこにあるか判らない。

だがまぁそれでもいいや、と思えるような本。綺麗な文章と丁寧な構成とプロット、少し気の利いた人物背景という本で、正直この作者のどこがそこまで大ヒットする要素があるのかが判らない。

ついでにいうならなんで1984年なのかもわからな~い。読んだらわかるんだろうか?やじーさん貸しておくれ。

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ルイスキャロルが雑誌にて出していたクイズ集。通称もつれた尻尾ちゃん(A Tangled Tail)。

『不思議の国のアリス』に出てくるアリスにはモデルが居て、その少女とアリスの似てなさっぷりといったらそりゃあもう激怒クラスですわ!

と、憤慨した人間の十分の一くらいはこの本の存在を知っているはず。

自分で考えて脳内で答えるもよし。小学生相手に算数を教えるときのクイズに使うもよし。
簡単な幾何や代数、そして言葉遊びを楽しむ本で、英語版の駄洒落を知ってジョンブル気分に浸るのもありっちゃあり。
いずれは不思議の国のアリスも読んでみたいのだがそこまでの覚悟はない。

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サリンジャー著の短編集で野崎孝という人の日本語訳を読んでみた。読んでみた、といいつつも実際は部屋の整理中に出てきたので読み返した、つまりは何度目かの再読ということになる。
最近時間と体力と集中力の関係上、短編ばかり手を出している。というのも、あんまり長い本になると中断を挟んで読み返せないから。短編はその辺が楽でいいかな。

この本はタイトルの通り9編の短編で構成されていて、その中では攻殻機動隊とかで出てきた”笑い男”が特に有名だとおもう。9編のタイトルを挙げると、

1.バナナフィッシュにうってつけの日
2.コネティカットのひょこひょこおじさん
3.対エスキモー戦争
4.笑い男
5.小舟のほとりで
6.エズミに捧ぐ―――――愛と汚辱のうちに
7.愛らしき口元、目は緑
8.ド・ドーミエ・スミスの青の時代
9.テディ

まぁ、わけのわからんタイトルばかり。
そもそもバナナフィッシュってなんだよ!対エスキモー戦争とか意味がわからん!!というツッコミを入れてしまいがち。

読んでみるとさらに訳はわからなくなって、主人公の一貫性のない行動か一貫性のない物語構成かのどちらかに振り回される。でもこれはエスプリのような効果を狙っている物で、あんまり鯱張らずに素直に読んでいけばいい。

例えば、真面目な事を真面目に言い切ることができる人間がなかなかいないように、悲劇的なことはユーモアを添えて、喜劇的なことはたっぷりと皮肉を交えて話したり書いたりと、そう言った書き方だと思えばいい。サリンジャーによるこの辺の裁量、今風に言うなれば”空気が読めてるか否か”というものが絶妙で、もし誤解しているとしたらそれは大多数の人が読めてる空気を読者が読めてないのか、または文化の差ってことになってしまう。

俺の周囲では割と好感を持っている人間が多いので文化や世代差というよりは皮肉を楽しむセンスに寄るか。

以上が前半の感想。後半はシーモア知ってるとまた別の感慨があったりなかったり。

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ヘミングウェイ著の短編集。

小説ではなく自身の思い出のエッセイがジャーナリスティックな名文で綴られている。20代で駆け出しの頃のヘミングウェイの身辺などが当時のパリの様子とともに彩り鮮やかに書かれ、特に”ロストジェネレーション”という言葉を作ったガートルードスタイン、ヘミングウェイの友人にして自身優れた小説家だったスコット・フィッツジェラルドとの親交が中心となっている。

不勉強にしてロストジェネレーションの意味をそれまでは、第一次世界大戦の痛手を受けて”失われた世代”と考えていたが、ここでようやく”自堕落な世代”という意味であることを知った。なるほどなー。
まぁ、そんなロストジェネレーションと呼ばれる青年期を第一次世界大戦の影響下で過ごし、働き盛りの時代にオイルショックを味わった不運にして屈強な世代を代表する一冊。名文ということを強調するのは高見浩の訳が秀逸であっただけでなく本人の他の短編と見比べても読みやすかったからで、乾いた砂に水が浸透するようにあっさりと読めた。

ところで、俺たちのことは世界的に見てジェネレーションYに分類されるらしいわよ。

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人間が緩やかに衰退した後の世界が一体どうなってゆくかについて思いを巡らせたことは誰しもあるだろう。

だがこの本の面白いところは”今この瞬間に人類が消え去ったら世界はどうなるのか?”に焦点を当てている。『The Future is wild』のように生物の進化というある意味最も不可思議な領域に手を出すことをこの本では行っていない。なぜならこの本には最も確実なことのみによって未来を予測しようという哲学がある。そしてその哲学は同時に読者へ差し伸べられる丁寧な説明にも現われている。私たちに対して作者は自然とは一体どういったものであるかを説きつつ、そこから導き出される未来予測を楽しく手ほどきしてくれる。

劇的な話にならないように淡々と簡潔に語られた文章だったが、内容は刺激的だった。

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圧倒的”人間性”を持つ最も神に近い人間、真賀田四季成長の過程。

一体何が人間であるのか、という足もとが崩れ落ちる感覚を味わった。狂気ではなく、これが人間であること。人間性の矛盾を浮き彫りにする真賀田四季の物語第二編。14度目の夏、彼女は両親を殺す。

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『スカイ・クロラ』シリーズの四冊目であり、時系列上の第三番目。
シリーズの主役、草薙水素(クサナギスイト)ではなく、彼女の弟子ともいえるキルドレのパイロット、栗田仁朗が主人公。彼はこの作品が登場二作品目となる。

今作では、女性エースパイロットとしてある意味普遍的キルドレとは言い難い草薙水素に代わり、一般的(といっても腕は十分良い)なキルドレパイロットである栗田の視点で、栗田自身の死生観などがこれまでの作品同様に描かれている。

一方で、次作以降物語が加速する要因をいくつか残している。時系列上のこれ以降の作品、『クレイドゥ・ザ・スカイ』と『スカイ・クロラ』でキルドレと草薙の核心に迫るための布石となる物語でもある。

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『すべてがFになる』にはじまるS&Mシリーズにおける最重要人物、真賀田四季博士の人生を描く”四季”シリーズの第一作目。

この小説を読むにあたって一つ大事なことは、あらゆる超常現象など存在しない。科学を信じるべきだ。というと却って宗教的なニュアンスになり本懐と逆をいってしまう。

徹頭徹尾疑うこと。あらゆることを。

そこで初めてこの作品に振り回されることなく読み進めることができるだろう。できればじっくりと読んで欲しい。

年齢にして未だ小学校に通うにも満たないが、相手はあの真賀田四季だということをお忘れなく。

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森博嗣著”S&Mシリーズ”の最後の作品。

講談社から発表された第一作『すべてがFになる』(本当はこれは第三作にあたる)と対になっている。あちらの副題が『the Perfect Insider』に対してこちらは『the Perfect Outsider』となっている。どちらの副題も様々な解釈が存在しているので副題に込められた想いをどのように紐解くかは読者次第。

そして『すべてがFになる』と同様に、最も重要なポイントは、この作品には天才真賀田四季が登場するということ。相変わらず四季女史と犀川の接触したときのやり取りは秀逸。もちろん犀川&萌絵のやりとりも顕在。個人的には四季女史が登場する作品は中だるみが少なく、最後まで一気に読み切ってしまうという疾走感があると思っているので、文庫本で約850ページという量もまるで気にならない。

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