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21/11/07 ユメモナクオソレモナク
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森博嗣『スカイ・クロラ』シリーズの時系列上二番目の作品。

この巻では草薙水素(クサナギスイト)がどういった経緯でパイロットから部隊指揮官へと変わって行ったかを、水素の死生観と空に対する想いを交えながら描かれている。何故、空を飛ぶのか、何故、生きるのか。そして決定的なのは、成長もせず老いて死ぬことのないキルドレの彼女にとって死とは何か。それを描いた作品。

多くの小説家にとってそうであるように、森博嗣もまた物語の結末を見据えながら作品を書いているのではないと思う。もしキルドレという老いと成熟から見放された生命といえるかどうかも怪しい曖昧な存在があったら、そしてもし自分がその存在そのものであったなら一体どのように考え、どのように生きただろうか。それを作者自らが自問しながら書いているように感じられる。

一読者として、自分もまたキルドレだったならばどうやって生きただろうか、と考えるのも愉快かもしれない。

幸い、他の巻に比べてこの『ダウン・ツ・へヴン』(Down to Heaven)は『スカイ・クロラ』シリーズの世界についての情報が多い。愉快な寄り道のガイドになってくれるだろう。

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森博嗣『スカイ・クロラ』シリーズの第二作目。時系列で並べた時の一番初めの作品。

この物語では『スカイ・クロラ』シリーズ全作品に出てくるキルドレ、草薙水素(クサナギスイト)のパイロット時代に焦点をあてて書かれている。

人の人生においては、ある年齢までに積み上げてきた何かがその後の全てを決定すると言われている。それは多くの格言などが示している通りだ。

この作品では草薙水素の人生における、その後の人生を決定した”何か”が描かれている。

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我が心のバイブル。

新撰組副長土方歳三が活躍するさまを描いた作品。決して史実に忠実とは言えないが、この本を読めば土方歳三という人物に惚れこんでしまう。

ただ惜しむらくは、俺はこの本を読んだ直後にユリウス・カエサルと出会ってしまったことだ。上には上がいる。

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文章で勝負する人々の仕事が、言葉を弄することだけだと考えていては”レトリック”のなんたるかをあなたは理解していない。文章はその人の持つ固有のリズムで決まり実は変えようがないものなのだから。では一体どこで勝負をするのかというと、それは構成を除いて他にない。

この”マキアヴェッリ語録”とはマキアヴェッリが君主論、政略論などの数多くの著作の中で残した言葉を拾い集めたものだ。だが、何を選び、何を除いたか、という点では編集者意図を十二分に含んでいる。したがって、マキアヴェッリに触れようとする人はもちろんのこと、塩野七生という作家に触れるためにも有用な本だ。”ローマ人の物語”が書かれる一年前、ここで作家が何を考えていたのか。それを見るのもまた一興ではないだろうか。

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ローマ人の物語(1)へのレビューではシリーズ全体への大まかな感想の序を手習いとして書いてみた。文庫本はハードカバーの本を二つか三つに分けて出版されているのでこのようなぜいたくなレビューの書き方も許されるわけだ。

そこでここでは『ローマは一日にして成らず』への感想を書きたい。

このシリーズの一作目ではローマ人は驚くほど普通の民族だ。というのも彼らを見つめる俺の視点はすでに多くの偏見を手にしてしまった現代人だからだ。

だが当時の人々にとってはローマ人とは驚くほどに興味深い特質、いやもはや性癖と言ってもいいだろうものを持っていた。そしてそれらの特質はその後のローマ人の所業すべてにわたって関係してくる。

まさにこの第一巻の扱う時間でローマという民族。いや、ローマ人という集団の性格は決定したようだ。

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この塩野七生による連作『ローマ人の物語』は出版関係者による論評では”優秀なリーダーの指南書”というものになっている。

が、これは作中で作者本人が『教育大全』と出版したクィンティリウスタキトゥスに対してタキトゥス言葉を引用したようなものだ。

作者はこの言葉を引用した。

「クィンティリウスは教師たちの話のつまらなさを後世に残すことには成功した。」

結果としてリーダー論になったとはいえ、この本がつづったものはタイトル通り古代ローマ人の諸行だ。そして個々のローマ人にスポットライトを当てる上でそれが国家の指導者により光を当てるようになるのは自明のことだ。したがってこのような評価につながったのも結果としてはうなづける。

だがクィンティリウスと決定的に違ったのは、この本を読むときには”退屈”ではなく、リーダーたちの目を通して見ることのできる色彩と躍動感に溢れた古代ローマの世界への”憧れ”を感じることであった。

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見て参りました。

ヱヴァンゲリオン破

 

今朝、目がさめるとそこは自分の部屋ではなく、勝手知ったる他人の部屋のソファーだった。部屋の空気には気化したアルコールが染みいていて、暑さとアルコールの甘い匂いのせいで頭が痛い。替えの服はないが家主が見あたらないのを良いことに、勝手にシャワーを拝借して体にへばり付いた汗を刮ぎ落とす。リビングに戻り、これまた勝手に冷蔵庫を開け、中からペットボトルのウーロン茶をそのままで飲み干し、ここで始めて時計を見た。


13:50

別段、時間に不満もなく、用事があるわけでもないが、無性に腹立たしくなり、アナログ時計の短針を180度、逆時計回りに回そうかと一瞬思い立ち、翌日その時計に気づいて慌てる友人を想像して悪くないと考えるが、くだらないと思いとどまった。そして、そのままやることもないので友人のノートパソコンの蓋を開いて、昨日途中で寝てしまった映画の続きでも見ようとして、ブラウザが映し出した情報に目を止める。


ヱヴァンゲリオン破 上映館


・・・・・・よし、観に行こう――――――――――――





などという葛藤があったわけではないが、とにかく観てきました、ヱヴァンゲリオン破は言わずとしれた劇場版二作目だが、今回は”破”という文字が、つまりは破壊がテーマらしく、旧来の出来上がってしまったエヴァをぶち壊そうという目標で作られた作品のようです。そしてその狙いは見事に達成されており、観に行った観客は二時間弱の時間を劇場で過ごし、幕が引かれ電気が灯り劇場が明るく照らされ出すと、皆一葉にその顔には興奮からくる笑顔が浮かんでいた。

かくいう俺もその一人で、二時間弱、一体何が起きているのか判らないほどに、ぽかんと間抜けな顔で見入っていた。

だが、こんなにもエヴァを壊しておきながらこのヱヴァは間違いなく、ヱヴァンゲリオンだった。

いくらマリが活躍しようとも、いくらシンジ君が屈強な漢になっていようとも、いくら綾波が幼くても、この謎から謎が生まれ、観ているものが納得したり、理解したりする暇もなく、次から次へと新たな展開を打ち出し、力尽くで私たちを魅せるこれは、紛れもなくエヴァだった。

次回作、Qも非常に楽しみだ。

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自己分析とは、ようは自分が一体どのような人間かを理解することに他ならない、と言われている。

一般論を先に持ち出すことで読者諸氏は雰囲気を察しているだろうが、俺は自己分析の定義について懐疑的だ。
しかしながら自己分析の重要性については賛成だ。なぜなら俺は常日頃から人間の実力を測るパラメーターは、知性、説得力、肉体上の耐久力、持続する意思、自己制御の能力の5つにあると思っていて、その中の自己制御の能力に自己分析は大きく関わっているからだ。

さて、私事だが、俺は担任という存在がまだ傍にいた時代、しばしば自己分析についてはほぼ完璧であるという評価をもらってた。だがこいつはデマだ。上の定義に照らし合わせるなら俺は俺のことが良く分かっているようだが、実際のところ俺は衝動的人間なので自分がどんな人間かなんてさっぱりわかるわけがない。

・自分に何ができるか
・自分が社会に入ったときどのような働きをするか
・自分が周囲に対してどのような影響を与えるか

この三つだけしか理解できていない。
だが、それでも評価としては”自己分析に秀でている”となる。いや、なってしまう。だが、転じて”自己制御の能力”となると、俺ほど自己制御ができない男も少なくないだろう。情熱というものを”持続する意思”にカテゴライズするならば、俺は

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久々のプログアップ。一ヶ月に一度くらいの間隔で見ればいいんじゃない?などと言っておきながら二か月も放置していたことに対して謝罪。更新放置は罪なのかよ。
というわけで少しリアルな近況を。

一応、剣道の方が安定期を迎えたことで無理なダイエットやトレーニングから基礎メニューに代わり肉体的にやや楽になりました。とはいえ、相変わらずレポートとかに追われてはいますが。
が、どうも最近プラモデルにはまりすぎていて時間がなくなっていく。更新が停滞しているECについても早く続きを書かなければ。更新の停滞が許されない方の物書きについてはとりあえず手抜きの方法が分かってきたり自分の得意な分野で書けるようになってきたので比較的楽に書けている。そういうわけで少し楽か。

さて、これから年末。いくつか予定はあるものの、基本的に何かをやろうということは一切なし。今日届くであろうアーマードコアのプラモデルを作るかー。

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読書、物語・評論・詩・ビジュアルノベルなどジャンル問わず頭の中で展開する人です。

身体はエロゲとレッドブルで出来ている・・・・。
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