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21/11/07 ユメモナクオソレモナク
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サリンジャー著の短編集で野崎孝という人の日本語訳を読んでみた。読んでみた、といいつつも実際は部屋の整理中に出てきたので読み返した、つまりは何度目かの再読ということになる。
最近時間と体力と集中力の関係上、短編ばかり手を出している。というのも、あんまり長い本になると中断を挟んで読み返せないから。短編はその辺が楽でいいかな。

この本はタイトルの通り9編の短編で構成されていて、その中では攻殻機動隊とかで出てきた”笑い男”が特に有名だとおもう。9編のタイトルを挙げると、

1.バナナフィッシュにうってつけの日
2.コネティカットのひょこひょこおじさん
3.対エスキモー戦争
4.笑い男
5.小舟のほとりで
6.エズミに捧ぐ―――――愛と汚辱のうちに
7.愛らしき口元、目は緑
8.ド・ドーミエ・スミスの青の時代
9.テディ

まぁ、わけのわからんタイトルばかり。
そもそもバナナフィッシュってなんだよ!対エスキモー戦争とか意味がわからん!!というツッコミを入れてしまいがち。

読んでみるとさらに訳はわからなくなって、主人公の一貫性のない行動か一貫性のない物語構成かのどちらかに振り回される。でもこれはエスプリのような効果を狙っている物で、あんまり鯱張らずに素直に読んでいけばいい。

例えば、真面目な事を真面目に言い切ることができる人間がなかなかいないように、悲劇的なことはユーモアを添えて、喜劇的なことはたっぷりと皮肉を交えて話したり書いたりと、そう言った書き方だと思えばいい。サリンジャーによるこの辺の裁量、今風に言うなれば”空気が読めてるか否か”というものが絶妙で、もし誤解しているとしたらそれは大多数の人が読めてる空気を読者が読めてないのか、または文化の差ってことになってしまう。

俺の周囲では割と好感を持っている人間が多いので文化や世代差というよりは皮肉を楽しむセンスに寄るか。

以上が前半の感想。後半はシーモア知ってるとまた別の感慨があったりなかったり。

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